京王線H2105

新宿〜笹塚〜明大前

　甲州街道を歩き、京王線には含まれない京王新線の初台駅、幡ヶ谷駅を経て、笹塚に至る。新宿副都心の南端を通る甲州街道を歩き、文化学園、特徴ある三角屋根の新宿パークタワー、東京オペラシティタワーを見つつ初台駅を過ぎると、玉川上水旧水路緑道が幡ヶ谷駅まで続く。更に進み、中野通りを渡ると、笹塚駅である。
　かつて公害の象徴と言われた大原交差点で環七を渡り、都会のオアシスの雰囲気の埋め立てられていない玉川上水がある。甲州街道を歩き、代田橋駅を過ぎて井の頭通りを渡り、大学周辺の商店街の雰囲気が漂うすずらん通りで左折すると明大前駅である。

明大前〜千歳烏山〜調布

　甲州街道を西進、車1台がやっとの狭さだが賑わう商店街がある下高井戸駅、駅前が殺風景な桜上水駅を過ぎ、鎌倉街道入口交差点脇の甲州道中一里塚跡碑、上北沢駅と進んで、八幡山駅に至る。
　八幡山駅から甲州街道を少し行き、左折して環八を約1km歩くと芦花公園前歩道橋があり、左折して住宅街を歩くと明大八幡山グランドがある。１０年ほど前は早稲田と覇権を争った明治ラグビー部の練習場で、最近の凋落ぶりは哀れさを誘う。歩道橋の右手には徳富蘆花の住居を公園とし、夫妻の墓所もある蘆花恒春園である。５年前はいわゆる「愛犬家」が傍若無人に大型犬を走らせていたが、今は事前登録制のドッグランが設けられている。
　甲州街道に戻ってすぐに旧甲州街道があり、芦花公園駅、千歳烏山駅と過ぎ、仙川三差路交差点で甲州街道と合流して仙川駅を通り、つつじヶ丘駅に着く。柴崎駅、野川に架かる馬橋を過ぎて、旧甲州街道に入り、国領駅を経て布田駅に至る。布田駅前の下布田みこし会館には、駅前の雰囲気に不似合いなほど立派な神輿が飾られている。葵の御紋が付いた門や、赤門がある蓮慶寺を過ぎるとすぐに調布駅に着く。

調布〜府中〜分倍河原

　ひたすら旧甲州街道を歩き、東京ＦＣのホームである味の素スタジアムがある飛田給以外は小さな駅が続いて東府中駅に至る。。西調布駅を出てすぐの西光寺には、近藤勇座像が飾られている。甲州街道との合流手前に東府中駅がある。東府中駅の少し先で左折、日本ダービー開催の幟が飾られた競馬場通りを歩き、東京競馬場に向かう。開催日ではないため競馬場には入れず、競馬場正門から坂を上って京王競馬場線の府中競馬正門前駅に着く。駅脇の小路を少し北上して旧甲州街道に出、府中駅に着く。
　駅西側のけやき並木通りは、源頼義公・義家公父子が奥州平定の前九年の役での戦勝の際、大国魂神社にけやきの苗木を寄進したのが始まりとされる。大国魂神社は武蔵国の国府が置かれ、総社とされる名刹である。旧甲州街道を西進すると高安寺がある。高安寺は平将門を破った藤原秀郷の館跡、と伝えられ、足利尊氏が全国に設けた安国寺として再興したことから、本堂は尊氏の院号である等持院の額が掲げられ、二引両の紋が付けられている。京王線との交差点手前で左折、分倍河原に向かう。

分倍河原〜聖蹟桜ヶ丘〜高幡不動

　分倍河原駅前には鎌倉幕府滅亡の契機となった分倍河原合戦の新田義貞の騎馬像があり、旧鎌倉街道を南下して、分倍河原古戦場の碑を過ぎると鎌倉街道と合流して中河原駅に着く。駅は分倍河原だが、地区名は分梅で、名前の由来は定かではない。
　鎌倉街道を南下、多摩川に架かる関戸橋を渡って右折、川崎街道を西進する。関戸橋からも見える聖蹟桜ヶ丘を過ぎて、百草園を通り、田舎の駅から立派な駅ビルとなった高幡不動に着く。大河ドラマで新撰組をやった時は盛んだった土方歳三所縁の日野の里の幟もほとんどなくなり、看板が立てられている。
　高幡不動は関東三大不動の一つであり、高幡山金剛寺、成田山新勝寺は異論が無いが、残る一つは王寿山總願寺とも、雨降山大山寺などとも言われている。高幡不動駅左手の表参道から歩き、川崎街道沿いの重文仁王門から重文不動堂、奥殿、山門、大日堂と巡り、開花したばかりの山あじさい園を通って、五重塔、仁王門脇の総門に戻る。

高幡不動〜北野〜京王八王子

　高幡不動を出てすぐに川崎街道と別れ、北野街道をひたすら西進する。北野駅まで大きな駅はなく、ただ歩くのも疲れるものである。北野街道と野猿街道との打越交差点で右折すると、目の前に北野駅がある。
　北野町交差点で国道１６号と別れた野猿街道を北西に進み、子安町五差路交差点で右折、かえで通りに入り、都合同庁舎東交差点で左折、れんが通りを西進して京王八王子駅に着く。ＪＲ八王子駅の北側にあり、地下駅である。