世田谷〜宮の坂〜下高井戸

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明治維新点描) 維新の立役者



世田谷〜宮の坂〜下高井戸

 世田谷駅から上町駅界隈は井伊家領地の世田谷代官屋敷跡があり、冬の風物詩であるボロ市もその周辺で行われる。上町駅から世田谷線は大きく右に曲がり、城山通りに沿って北上する。
 世田谷城阯公園で城山通りは左折し、少し行くと彦根藩主井伊家菩提寺の豪徳寺がある。2代藩主井伊直孝が夕立にあった時、猫が手招きをして難を逃れた事により招き猫の謂れが出来た。桜田門外の変で暗殺された井伊直弼の墓もある。宮の坂駅の傍に八幡太郎義家が創建したという世田谷八幡宮があり、脇の道を北上、線路沿いに歩くと小田急豪徳寺駅と接続する山下駅を経て、下高井戸駅に着く。

世田谷代官屋敷跡

 井伊家は世田谷に2,300石余を領し、世田谷駅近くに大場氏が代官屋敷を設けていた。その建物が重要文化財に指定されているほか、白州跡や富士講の登拝記念碑、道標などの遺構も移設、展示されている。12月、1月は周辺で世田谷の風物詩であるボロ市が開催されるが、その始まりは北条氏時代の楽市であった。

井伊家菩提寺 豪徳寺

 2代彦根藩主井伊直孝が夕立にあった時に猫が招いて難を逃れ、それから菩提寺となったという謂れを持つ豪徳寺は、譜代としては別格の30万石余の領主に相応しい大寺である。境内には大きな仏殿、本殿、鐘楼があり、2年前に出来た三重塔もある。故事にちなむ招き猫は上品な白、赤の色彩で、小判も持たないすっきりしたものである。仏殿の左には参拝客が納めた招き猫を棚にした招福殿があり、そこから見ると普通は十二支の動物なのが三重塔にも招き猫が飾られているのには驚かされる。
 井伊家墓所には歴代の藩主や一族の墓が並び、桜田門外の変で暗殺された井伊直弼の墓もある。ちなみに、小田急豪徳寺駅からは15分ほどかかり、豪徳寺の裏に着くが、世田谷線の宮の坂駅からは5分ぐらいで表側から入ることができる。

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