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ヴェルサイユ宮殿(ディアナの間〜マルスの間〜アポオロンの間)

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ヴェルサイユ宮殿 2階 北翼 王室礼拝堂からヘラクレスの間へ戻る ヴェルサイユ宮殿 2階 北翼 王室礼拝堂からヘラクレスの間へ戻る 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヘラクレスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヘラクレスの間 
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ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 豊穣の間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 豊穣の間 

豊饒の間

 当初この広間は、現在「ルイ16世の娯楽の間」と呼ばれる「骨董品と逸品の小部屋」に通じていた。この部屋には、かつてルイ14世の貴重な所蔵品が置かれていた。スキュデリー嬢の証言によれば、「金とダイヤモンドで飾られた壷、エメラルドやヒスイ、真珠などが象眼されたメノウ玉、中国や日本の磁器などがあった」という。
 ウアスが描いた天井画の欄干から、ルイ14世の「逸品」コレクションの内容をうかがい知ることができる。最も豪華なものはルビーとダイヤモンドを施された国王のナイフやフォーク、ナプキンを入れる舟形容器で、窓に面した『王の栄華』が見下ろす扉の上に描かれている。
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 豊穣の間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 豊穣の間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 

ヴィーナスの間

 正殿の夜会では、「ヴィーナスの間」が軽食をとる場所として使われた。メルキュール・ガラン紙によれば、「テーブルの上には菓子や果物、砂糖づけの果物などを入れた銀製の大皿が所狭しと並べられていた」という。この部屋には、だまし絵による透視画装飾と、同じくだまし絵手法を用いたメレアルゴスとアタランテの全身像があり、また統治者を称えるジャン・ヴァラン作『ローマ皇帝の姿で描かれたルイ14世全身像』も置かれている。天井の楕円部には、この広間の名前の由来となったルネ=アントワーヌ・ウアス作『神々と強大国を従わせるヴィーナス』が描かれている。
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 

『ローマ皇帝の姿で描かれたルイ14世全身像』が置かれている。ルイ14世は身長が160cm程度しか無く、王としての威厳を演出するためにも背を高く見せようとした。
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ディアナの間 

ディアナの間

 撞球の名手だったルイ14世は、金の房飾りのついた深紅のビロードの絨毯で覆われたこの部屋の中央に大きなテーブルを置いて撞球台とした。婦人方はゲームの進行がよくわかる傍の長椅子に腰かけて観戦し、国王が成功すると拍手をおくった。
 この部屋の装飾はすべてディアナ女神の伝説に関するもので、暖炉上方にシャルル・ド・ラフォス作『イフィゲネイアの生贄』、それに対面する形でガブリエル・プランシャール作『エンデュミオーンの眠りを見守るディアナ(1672)』が飾られている。1665年、ベルニーニがフランスに滞在した時に制作した胸像も置かれている。
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ディアナの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ディアナの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ヴィーナスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 ディアナの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 

マルスの間

 この広間は1682年まで「衛兵の間」として使用されていた。軍事的な装飾が多いのはそのためで、特にコーニス(蛇腹)には兜と飾り武器が交互に置かれている。後にここは≪正殿の夜会≫の際に音楽会を開く場所となり、1684年〜1750年にかけて暖炉の両側に楽士たちの演奏壇が設けられていた。
 暖炉の上には、ルイ14世治世下にはヴェロネーゼ作の『聖カタリナの神秘の結婚』が飾られていた。側面壁には、カルル・ヴァン・ロー作『ルイ15世』と『マリー・レクザンスカ』の公式肖像画が掲げられていた。
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 

ルイ15世の公式肖像画である。
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 マルスの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 アポロンの間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 アポロンの間 

アポロンの間

 ヴェルサイユは、「王座の間」を持つ初の王宮となった。高さが2.6メートルもある銀製の玉座は1689年に溶解され、のちのルイ15世時代に金箔つきの木製の王座に代えられることになる。「アポロンの間」は接見にも使用された。天井にはシャルル・ド・ラフォス作『戦車に乗ったアポロン』が描かれている。有名なリゴ一作『ルイ14世の肖像画』は、フランス革命が始まるまでここに飾られていた。この絵と相対する形で当時の統治者の肖像画が飾られたが、現在ははアントワーヌ=フランソワ・カレ作『ルイ16世の肖像画』が飾られている。アーチ曲線部にある鈎くぎ(ピトン)と壇が、王座とその天蓋のあった場所を示している。
xd1212231 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 アポロンの間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 戦争の間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 戦争の間 
ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 戦争の間 ヴェルサイユ宮殿 2階 中央棟 戦争の間 

戦争の間

 「戦争の間」は、オランダ戦争でのルイ14世の勝利と終戦時(1678年)の「ナイメーヘンの和約」をテーマとしている。ルブランがデザインした暖炉はアントワーヌ・コワズヴォの浅浮彫りで飾られている。大きなメダイヨン(円形薄浮彫り肖像)には、オランダ戦争中の1672年6月12日にフランス軍がライン川を渡った際の、ローマ皇帝の扮装をした馬上のルイ14世が描かれている。また暖炉をふさぐ形で、国王の歴史を記述するリオの浅浮彫りが見られる。コワズヴォは同じ気風に従いルコント、アルシー、ブルーと協力しながら、鏡の偽扉の上に戦勝記念碑を掲げた。



 
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