本格的な散策は令和2年11月の横須賀以来であり、コロナ禍の外出禁止の影響で実質令和2年3月以来である。外出禁止の影響で持病の腰痛が悪化し、更に令和4年12月中旬に原因不明の左眼視神経障害で緊急入院、ふらつきが酷く正常に歩くことができず、令和5年はその治療と歩行のためのリハビリに明け暮れた。
令和4年に後期高齢者となってこのままではいけないと思い、昨年3月に府中街道と南武沿線道路が交差する小杉御殿町交差点から二ヶ領用水沿いに南下し、渋川との分流点、今市橋まで武蔵小杉駅での買い物のついでに桜並木で有名な二ヶ領用水を散策した。しか、しこれは妻が介護のために付き添っており、少し歩いては休憩を繰り返すもので同じパターンで散策を繰り返すのは危険であり、以後はリハビリの強度を上げるなどに努めた。
令和6年は天候不順で開花宣言が出ないどころか予想も遅れるばかりで、東京も3月末にやっと出たと思ったら冷雨が続いて満開は4月7日と10日あまり遅れた。リハビリセンターから歩行の回復状況も良くなっており、無理をせずにさくら並木見物をしてみたらどうかとの提案があった。川崎の開花宣言は数日遅れの4月1日で、2日を逃すと冷雨が続くとのことで二ヶ領用水よりもさくら並木としては有名な支流の渋川を歩くことにした。
コースとしては昨年の二ヶ領用水同様、府中街道と南武沿線道路が交差する小杉御殿町交差点から二ヶ領用水沿いに南下し、渋川との分流点で渋川に入った。武蔵小杉に転居して30年近くなるが初めての道であり、妻の介護もなくどこまで歩けるか不安もあったが、リハビリの成果かゆっくりではあるが休憩もなく無事分流点にたどり着いた。さくら並木は木の種類の違いもあり、満開のものや蕾だけとバラバラであった。
渋川との分流点は地域の名刹大乗院の北東の角であり、塀に沿って流れる渋川は桜の古木が並木となっているので全木が3分咲のきれいな光景となっている。二ヶ領用水より川幅はやや広く、歩いた法政二高正門までは川中に遊歩道があり、所々に石の机や椅子があるため花見を楽しむ幼児連れのグループが見られた。
分流点から渋川は南西に流れ、大乗院の正門から緩やかに左に曲がり住吉橋手前から南下する。住吉橋からは住宅街を流れ、知人によると満開時には川に花びらが流れ美しい風景になるそうである。ここまで休憩場所がない事もあるが、時々立ち止まって少し伸びをする程度で歩けてきたが、法政二高の正門の花壇を利用した休憩場所があり、利用させてもらった。流石に疲れてきて当初予定の元住吉駅か鶴見川との合流点まで歩くか検討した。今回のコースとしては散策距離は700mであるが、住宅街なので流しのタクシーはなく元住吉駅まで1.2kmとほぼ倍の距離を歩かざるを得ない。ぎゃくにここから自宅までは500mなので散策を中止することとした。