下町散策 佃島・門前仲町〜深川・両国〜浅草
(H18−12−16)
東京メトロ(旧営団)有楽町線の新富町駅から東進、佃大橋に向う。明石町の聖路加ガーデン脇から佃大橋を渡り、もんじゃ焼きで有名な月島に着く。聖路加ガーデンは勝鬨橋に近く、空中廊下でつながれた独特の形の高層ビルである。佃大橋を渡ると有楽町線の月島駅で、右側はもんじゃ焼き屋が立ち並ぶ西仲通りで、左側はありふれた下町風景の佃仲通りである。
佃島は、徳川家康が関東下向の際、摂津国佃村の漁民と共に、住吉の社(田蓑神社)が分霊されたのを始めとする。幕府より鉄砲洲向いの干潟を賜り、築島工事を起こし、正保二年(1645年)に竣工、元の名から佃島と名付けた。住吉神社には、伝 東洲斎写楽終焉地の碑や、有桶川官職仁親王の書による陶製扁額などがある。近くの石川島人足寄場南端の石川島灯台を見つつ、隅田川テラスを歩き、佃の大川端リバーシティ21を通る。
相生橋を渡り越中島に入ると、重要文化財の帆船明治丸が展示されている東京海洋大学(旧 東京商船大学)がある。門前仲町交差点で右折、深川不動を見て、清澄通りに戻り北上する。深川不動に隣接する深川公園には、永代寺跡の碑や、日露戦争の慰霊碑がある。仙台堀川に架かる海辺橋の南詰めには、奥の細道の出発点である採荼庵(さいとあん)があり、松尾芭蕉の像が飾られている。
海辺橋の北詰めにある深川老人福祉センターの前に滝沢馬琴誕生の地の碑があり、南総里見八犬伝の冊子のレリーフもある。清澄庭園脇を通り、清澄通りを北上、二之橋を渡って左折し、本所松坂町の吉良邸跡に向う。赤穂義士祭は高輪泉岳寺が有名であるが、小さな稲荷神社となっている吉良邸跡を中心に、赤穂義士所縁の土地からの屋台が路地に所狭しと並ぶ。両国らしく、鶏ベースのちゃんこ鍋は400円と安く、量もあって、いくつも用意された大鍋が見る見る空になっていく。清澄通りに戻って北上すると、両国の江戸東京博物館に着く。
両国から清澄通りを少し北上すると、関東大震災の悲惨な現場となった旧陸軍被服廠跡の横網公園に着く。通常の公園ではなく、震災の高熱で折れ曲がった鉄路などが外に展示され、慰霊堂や、復興記念館などがある慰霊公園である。広島の原爆記念館ほど有名ではないが、東京では旧陸軍被服廠跡、として知られている。蔵前橋を渡ると、名前の由来になった浅草御蔵跡の碑がある。右折して江戸通りに出て、老舗の駒形どぜう、駒形堂を見つつ北上、浅草松屋に着く。