上海、蘇州界隈散策
上海市、上海外灘、豫園商城、南京路、
蘇州市、虎丘雲岩寺、拙政園
(H18-03-08〜H18-03-11)


(English)


上海市

浦東にあるグランド・ハイアット上海は、上海タワーの近くにある金茂大厦の58階から87階で、世界で一番高層のホテルと言われる。上海タワーや、金茂大厦の高層階、周辺の高層ビルは江南名物の霧にかすむ。上海のシンボルである上海タワーは、高さ463mのアジアで一番高いテレビ塔であるが、霧に煙ると全く見えない。上海外灘の項にまとめたが、昼間見るとたいしたことは無いが、ライトアップされると幻想的である。和平飯店の老年爵士楽団は、ジャズを聴き、ウイスキーを飲みながら上海租界の雰囲気を味わえる。

上海外灘

黄浦江を挟んで旧上海租界の上海外灘と、浦東の濱江大道がある。浦東側の濱江大道から見た上海外灘は、ライトアップされた夜景と、いかにも上海租界という昼の風景とが対比をなし、ライトアップされた上海タワーは幻想的である。上海外灘には、上海浦東発展銀行(旧 香港上海銀行総行)や、上海税関(旧 江海関)、バンコック銀行(旧 大北電報会社)があり、泊まったホテルで蒋介石の結婚式場でもあったが、5つ星には大いなる疑問のある和平飯店がある。上海税関(旧 江海関)の外壁には、上海人民保安隊による上海開放記念碑がある。痰吐き、恐ろしいロレックス売り、掏りなど治安やマナーは悪い。外人への言い訳のため、外灘風景区管理通告の大きな看板が建てられている。

豫園商城

豫園商城は、上海の名園豫園に隣接し、九曲橋、湖心亭、さまざまな土産物屋や、食品店が軒を連ねる。上海時代城隍 珠宝飾広場は、宝飾品を扱う店が立ち並び、金、銀、真珠だけではなく、翡翠も人気を呼んでいる。南京路が大きなビルが林立するのに、何故か浅草六区の猥雑さを思わせるが、豫園商城は如何にも中国、と思わせる建物で、風格を感じる。早めの昼食を取った飲茶専門店は、スーパー並みの広さで、種類も多く、選ぶのに苦労した。

南京路

南京路は上海屈指の繁華街で、上海外灘の和平飯店前から西進する。南京路歩行街は歩行者天国で、規模や広さは雲泥の差だが、雰囲気は昼は浅草六区、夜は新宿歌舞伎町の猥雑さである。体にフィットしないノーネクタイのスーツ姿や、それなりの値段の服を着ているのに野暮ったい女の子が歩いており、昔の上野や浅草を髣髴させた。ありきたりの格好なのに、決まっているな、と思ったら日本人、と言うのは偏見ではない。大きな書店で、日本では考えられないほど安い本が売られ、カラヤンのCDがわずか13元(208円)と言うのは、特許や著作権など知的財産権無視で有名な中国では気になる現象である。

蘇州市

蘇州市は太湖に接し、水郷と歴史の街であるが、絹製品でも有名である。中国最後の夜を蘇州市内の繁華街「観前街」で夕食を取り、お土産の絹製品を買った。品質も良く、日本では考えられないような値段だった。観前街とは、道教の聖地である玄妙観の門前町である。

虎丘雲岩寺

虎丘雲岩寺は、春秋時代に越王勾践に敗れ、戦傷死した呉王闔閭の霊廟である。雲岩寺は、ピサの斜塔ほど傾いてはいないが、宋建国前後に建てられた雲岩寺塔が有名である。境内には、越王勾践から呉王夫差に贈られた美女西施に因む剣池がある。この剣池は、名剣3,000振りが一緒に埋葬されたと言うことで、秦の始皇帝、三国志の呉王孫権が探すために掘った穴が池になった、との謂れがある。虎丘は、闔閭の葬儀後に白虎がうずくまったとか、丘全体が虎が寝そべっている形に似ているから、とも言われる。例によって、清の乾隆帝の碑もある。

蘇州 厳家花園

厳家花園は、清の乾隆帝時代の長寿詩人、沈徳潜の別荘で、以前は台湾の厳家の住居であり、16畝の広さがある。春夏秋冬の4つの風景の庭園で有名である。太湖の穴だらけの独特の石が飾られ、中国の庭園に良くある青や白の小石をタイルのように使う敷石がきれいである。

蘇州 虹飲山房

蘇州 虹飲山房は、清朝乾隆帝時代の有名な個人的な庭園で、小川、山、月、木々などは他の庭園を凌ぎ、乾隆帝は6回の南方巡幸の都度ここを訪れた。虹飲山房は、明代の二つの庭園、秀野園と小隠園とからなっている。清末、小隠園は「刺繍皇后」と呼ばれた沈寿の住居となり、秀野園は清朝の勅令博物館である。

蘇州 拙政園

拙政園は蘇州最大の古典庭園、中国の四大名園の一つ。蘇州古城の東北隅に位置し、明の正徳4年(1509年)に造営され、御史王献臣が官職を解かれ故里に戻って造った庭園である。拙政園は、「拙者之為政(愚か者が政を司る)」に由来する。蘇州市内の夕方の渋滞に巻き込まれ、17時の閉園ぎりぎりで飛び込んだ。そのため、専門のガイドに急がされ、夕闇が迫っていたこともあり、写真もきれいに撮れず、蘇州最大の観光スポットだったのに不満が残る。

上海空港〜成田空港

上海空港で出国のための書類を2枚書き、出国審査の長い列に並び、税関はすんなりと通って搭乗する。残った人民元は日本円に換金するのも面倒なので、空港内でお土産を買った。成田空港では、5年前のニューヨークからの帰国と違い、提出すべき書類も無く、税関で申告するものが無いコーナーに行き、その旨を言えば終わりである。出国時も簡単で、本当に楽になった


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