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大徳寺 興臨院 表門
大徳寺の塔頭の一つで、大永年中より天文二年間(一五二一〜一五三三)に、能登(現在の石川県北部)の戦国大名・畠山義総が仏智大通禅師を開祖として建立し、自らの法名を寺号としたという。
方丈(重要文化財)は創建後に火災に遭ったが、天文年中(一五三二〜一五五五)に再建され、畠山氏が衰退した後も、前田利家によって修復が行われた。方丈玄関の唐門(重要文化財)は室町時代の禅宗様式を見事に表しており、創建当時のものといわれる表門(重要文化財)は「興臨院の古門」として有名である。バイタラ樹の名木がある枯山水庭園や茶席「涵虚亭」も趣き深い。
寺宝として椿尾長鶏模様堆朱盆(重要文化財)を所蔵している。
墓地には畠山家歴代の墓のほか、久我大納言夫妻など、当院ゆかりの人々の墓がある。 |
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大徳寺 興臨院 表門
表門(重文)
平唐門、桧皮葺の優美な姿をしている。構造は一間一戸で、二本の門柱の頭が高く出て、蟇股を左右から挟んでいる。細部を見ると懸魚の唐本模様の中が透り彫りになっているなど優れた工作が施こされておリ、大徳寺山内でも有数の古い門である。 |
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大徳寺 興臨院 庫裏 |
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大徳寺 興臨院 重要文化財 方丈前庭園 |
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大徳寺 興臨院 重要文化財 方丈前庭園 |
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大徳寺 興臨院 重要文化財 方丈前庭園
方丈前庭は、方丈の解体修理完成に際して、資料を基に復元されたものである。この庭は、昔中国の寒山・捨得が生活していた天台山の国清の石橋を模し、大石、松をあしらって理想的な蓬莱の世界を表現している。 |
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大徳寺 興臨院 重要文化財 方丈 |
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大徳寺 興臨院 重要文化財 方丈 |
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大徳寺 興臨院 方丈西庭園
西方には貝多羅樹が植えられている。貝多羅樹は梵語で木の葉という意味であり、その葉は古代印度で竹筆で経文を書写するに用いられたので、貝多羅葉或いは貝葉経として仏家では珍重する。法隆寺伝来のものに梵本「心経・尊勝陀羅尼」があることは有名である。 |
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大徳寺 興臨院 方丈西庭園 |
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大徳寺 興臨院 茶室「涵虚亭」
名を涵虚亭と号し、蘇東破の詩から名付けられた。古田織部好みの四帖台目に隅板を加えたものである。特長とし
ては、給仕口を入った所が板敷となっていること、又給仕口を入った右がすぐ床の間で、洞床(床の前に袖壁が出ているので、中は洞のようにみえる)となっていることである。 |
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大徳寺 興臨院 茶室「涵虚亭」 |
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大徳寺 興臨院 茶室「涵虚亭」 |
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大徳寺 興臨院 茶室「涵虚亭」 |
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大徳寺 興臨院 重要文化財 方丈 |
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大徳寺 興臨院 唐門
独特の窓は花頭窓である。 |
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大徳寺 興臨院 唐門
唐門(重文)
唐破風、桧皮葺で、室町時代の特長をよく表わし、波形の連子窓、客待の花頭窓等は禅宗の建築様式をよく表わしている。 |