寧波界隈散策
寧波市、天童寺、天一閣、天台山
(H18-03-04〜H18-03-07)


(English)


成田空港〜上海空港〜寧波空港〜寧波市内

渋谷からリムジンバスで1時間半、成田空港の第1旅客ターミナルに着く。いつも使うJRのNEX(成田エクスプレス)と違い、チェックインカウンターのすぐ傍に着くのがメリットである。きれいで広い上海空港で国内線に乗り換え、寧波空港に向かう。成田で買った寝酒用のウイスキーが持ち込めず、専用の箱に詰めてスーツケースと共に預けなければならなかった。この手続きが難航し、聞かれたことしか答えない中国官僚主義の最初の洗礼を受けた。

寧波市

天童山、天一閣、天台山見物の合間に見た寧波は中国の輝ける未来と、大きな負の遺産とを見せ付けた。ホテルは無料で有線LANが使え数え切れないほどの個室を持つ大型レストランがある一方、所かまわず痰を吐き片道4車線でも信号がなく、歩行者がいても車が止まることのない横断歩道など、北京オリンピックに向け中国政府の意識改革が大いに懸念される。上海は少しましだが、電飾が少なく、賑わっているのに中心街でも街は薄暗い。中国ではマクドナルドはほとんど見ないが、ケンタッキーはあちこちで見る。

天童寺

天童寺は曹洞宗を開き、永平寺の開祖である道元禅師が修行した寺で、日本道元禅師得法霊蹟碑を始め、曹洞宗学校関係者の訪問記念碑がある。山の斜面に沿って天王殿、仏殿、法殿と登って行くが、中国式の鮮やかな色彩の寺である。天王殿には日本で見たことのない4体の大きな天王像があり、龍の首根を押さえ、玉を取り出す天王など写真撮影が出来ないのが残念である。

寧波 天一閣

天一閣は明代の高官である范欽(ハンキン)が書物を集め、寧波に建てた書庫である。延焼を防ぐため、いくつもの石造りの建物で構成され、男子の許された者のみが立ち入り出来た。同じような建物が続くため、所々にある案内図を見ないとどこにいるのか分からなくなる。コースの終わりには麻将起源地陳列館があり、寧波の方言が麻雀(麻将)に関係することを知った。華中の独特の穴だらけの石が配された庭は見事である。

天台山

天台山は、隋代の開皇18年(598年)に創建、煬帝が国清寺(国清講寺))と名づけた。日本の天台宗の開祖である伝教大師最澄を始め、円珍、栄西などが修行している。境内には日本天台宗祖の最澄を記念した中日天台宗祖師記念碑亭があり、1400年前の隋代に建てられた隋塔や、隋梅など、日本に大きな影響を与えた歴史の重さを感じさせる。


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